ゾウ革名刺入れ(風琴マチ仕様)
ゾウ革の名刺入れ風琴マチ仕様 制作
いつもご注文頂いているお客様より
ゾウ革の名刺入れ制作のご注文頂きました。
・仕様
素材:表面-ゾウ革ブラック
内面-牛革(オイルスムースレザー)
縫製糸:黒(8番糸)ビニモ
サイズ:幅110㎜×高さ85㎜×厚み約18㎜
構成:
・風琴マチ名刺ポケット
・風琴マチポケット3層+ポケット2カ所
ゾウ革は独特のシワ目と耐久性が魅力の革ですが、
使用することで、ごつごつとした表面が押さえられて驚くほど艶やかに変化していきます。
この経年変化(馴染んで革としての風合いがでてくる変化)もゾウ革の大きな魅力のひとつです。
また、見た目に反して触り心地はとても優しく、愛着をもって長く使うことのできる素材です。
内面の牛革は、ヨーロッパ原産の牛皮を植物性タンニンとクロム化合物を使用してなめした(混合なめし)牛革です。
植物性タンニンで鞣された革の経年変化、クロム化合物で鞣された革のしなやかで軽い性質、
両方の性質を程よく併せ持った牛革で、革工房むくりではメインに使用している革素材です。
ご注文頂いているお客様には、これまでにマネークリップ、iphoneケース、バインダー手帳A5サイズを制作致しました。
(ブログ)ゾウ革コインケース付マネークリップ
(ブログ)ゾウ革手帳型iphoneケース
(ブログ)ゾウ革システム手帳(A5サイズ)
今回のご注文はゾウ革の名刺入れ。
当工房ではこれまでに実績がなかった「風琴マチ」という構造にて制作致しました。
風琴マチとは、
マチが外側に折れることで中に入れるお札や紙類を折り曲げにくく、
出し入れもスムーズに行えるという性質を持ちます。
また、ものを入れていないときには薄くすっきりした構造になります。
日本独自の技術のようです。
ただし、型紙の複雑さや革厚みの調整に熟練した技術が必要とされることから、
制作は難しいをされています。
今回の風琴マチを制作するにあたり、
実績のない作り手荒田にも制作可能な風琴マチを検討し、制作致しました!
手縫いならではの方法となっています。
できる限り容易に制作できる風琴マチを検討しましたが、
それでもやはり難しさはありました。。
ですが今後長財布などでもむくり式風琴マチが制作可能となります。
この名刺入れについても、基本的なデザインや角のRについては、
これまでに制作致しましたマネークリップやシステム手帳と共通で制作し、
統一感を重視して制作しております。
今回の名刺入れを含めて、これまでに制作したゾウ革製品が、
ご使用いただくことでどのように経年変化していくかとても楽しみです。
ご注文頂いたゾウ革シリーズの制作は、
技術的にも新しい発見も多く、楽しく制作することができました。
ご注文、誠にありがとうございました!
オーダーメイドでの制作では、形や寸法など詳細を打ち合わせして、詳細な仕様を決めてまいります。
また革素材についてもご希望をお聞きしてお好みの素材を選定致します。
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